研究グループ

不育症・習慣流産のみなさんへ

モナリザプロジェクト

モナリザプロジェクト

研究概要

モナリザプロジェクト

モナリザプロジェクトは、流産、死産を繰り返す不育症の方を対象として、スマートフォンのアプリ「モナリザ」を用いて、抑うつや不安が改善するか、また、その後の出産率が改善するかを調べる研究です。
モナリザアプリは、有効性が科学的に証明されたインターネット認知行動療法(iCBT)のメソッドに基づいています。精神的な耐久力や回復力“レジリエンス”を鍛えることで、ストレスにうまく対処することができ、抑うつや不安が改善されます。しかし、流死産を繰り返し経験された女性に対して「モナリザ」が有効であるかについては、まだ科学的に証明されておりません。この研究では、2回以上流死産を経験された女性の方を対象に、12週間アプリを使用していただき、気分の変化を分析させていただきます。研究で得られた結果をもとに、より効果的なアプリを開発することを目指しています。

研究背景

不育症は、「妊娠はするけれど、流産・死産によって生児が得られない状態」と定義され、出産を希望しているカップルの5%に起こると言われています。流産は精神的にストレスの大きいイベントであり、不育症女性の約15%が抑うつ、不安障害をもつことがわかっています。さらに、抑うつ状態の強い女性の次回流産率が高いことも報告されています。抑うつや不安などの精神症状には認知行動療法(C B T)が有効ですが、人的・経済的・時間的なコストの問題から、あまり取り組まれていません。そこで本研究では、2回以上流死産を経験した方を対象に、iCBTアプリを開発し、抑うつ・不安症状の変化を検証することを目的としています。

取り組んでいただくこと

アプリをダウンロードしていただき、初回アンケートを回答後、スマートフォン上でレッスンを受けていただきます。レッスンは、ご都合のいいタイミンで1日5分程度から取り組んでいただけます。アプリは12週間使用でき、アプリダウンロード後から8週目まで、毎週アプリ上でアンケートに答えていただきます。

注意事項

名古屋市立大学病院もしくは指定の関連病院を受診した不育症の患者さんの中で、基準を満たした方に、研究参加の案内をさせていただきます。
一般の方が自由に本研究に応募することはできません。

倫理審査

このアプリに関する研究は公立大学法人 名古屋市立大学大学院 医学研究科長および名古屋市立大学病院長が設置する医学系研究倫理審査委員会(所在地:名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1)または京都大学大学院医学研究科・医学部および医学部附属病院医の倫理委員会(所在地:京都市左京区吉田近衛町)にて医学、歯学、薬学その他の医療又は臨床研究に関する専門家や専門以外の方々により倫理性や科学性が十分であるかどうかの審査を受け、実施することが承認されています。またこれらの委員会では、このアプリに関する研究が適正に実施されているか継続して審査を行います。なお、両倫理委員会にかかわる規程等は、以下、ホームページよりご確認いただくことができます。

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